英語の根本的ヒミツ(レベル1)ここから、英語というのは、「根本的に」どうなっておるのか、ということについて話していくつもりだ。文法なんか勉強しないで英会話が話せるようになりたい、と多くの人は思っているだろうが、大人になってから勉強し始めた場合、文法はむしろ有り難い存在だと思った方がいい。文法の知識なしで英会話をするというのは、できなくはないが、地図もなしに目的地に勘でたどり着けと言われているようなものである。何度も繰り返し通った土地ならば土地勘も生まれてこようが、知らない土地ではそうはいかない。幼い子供が、そういう環境に置かれれば「いつのまにか」英語を覚えてしまうのは、自分の住んでいる生活範囲から徐々に世界を拡げていくことに似ている。必要なことを少しずつ試行錯誤していきながら身につけていく。そのペースでなんとかなるのである。 だが大人では同じことを同じペースではできない。たどりつきたいところ(=言いたいこと)は遠くにあり、全く知らない街だって歩かなければならない。 そういうとき、文法知識が地図代わりになるのである。 かといって、毎回毎回同じところであっても地図がなければたどり着けないというのは困る。道に迷わないためには、実地に外を歩いて体験し、それこそ勘を養わなければならない。これがトレーニングに当たるものである。地図は必要だし便利だが、あま頼りすぎてり首っ引きになってもいけない。英語における文法もそのようなものである。おおざっぱに方向などを確かめるだけで、細かい部分は「実地」で身につけるべし。 さて、私がこれから書くことも、「細かいルール」ではない。英語の構造や発想とは基本的にどうなっているのか、というおおざっぱな話なのだが、そのことに気がついているとついていないでは大きな違いがあることだと思う。 頭に入れておけば、英語の学習を進めていく上での効率がきっと良くなるはずだと思われることを書いていくつもりである。 入門編だし、扱う内容はおおむね中学1年生レベルである。だが、ここでつまづいたり、何か誤解をしてしまっていたり、いまひとつピンと来てなかったり、という人があまりに多い。 土台がちゃんとしていなければ、高いビルは建てられない。 けっこう単語(コムツカシイ)を知っているつもりだったり、複雑な文法(仮定法とか)を「知っている」つもりの人でも、なんでそれが会話となると出てこないのかというと、やっぱり、根本的に英語のキモチが分かっていないから、なのである。 ということで、入門編ではあっても、それなりに勉強をしてきた人にも役立つ内容になっていると思う。読んでみてください。 次へ |